Anti-Aliasing

指紋で濁ったディスプレイに
映し出されるリップスティック
それはあらたな中指のごとく
無垢なまなこを突く薔薇の棘
寝ても覚めても見逃せないね

無限だなんてうそぶきながら
ビスケットに群がるルースター
解像度足りてない 耐えられない
まだ手付かずのミルキーウェイに
あの子を連れて逃げ出したい

セブンスターが可視化した
ため息は白いふきだしだった
すべてのことばが火口だとして
それでも明かりを探すぼくらに
風よ 今は吹かないでいて