けもののうた

海のなかまに加わったとて
ぱくぱく泡を吐くわらいもの
耳の奥までぽっかり空いた
泣きながら生まれてくるけもの

弾かれるように追われるように
この星へと落ちた流れもの
水の星ゆえ悲しみさえも
すみずみまでゆきわたり もう

のみこめない ほしくない だって
ぼくらは愛すべき残りもの

水の星に住み着いた生きもの
しみじみだれしもが生き残り